49 二十四孝

 むがすむがす、二十四孝、寒中に竹の子掘った話、ほれがら、舅と姑が病気したときには嫁が自分の乳を与えて、はいつ治すていうな、何よりの親孝行だていうので、そのためには自分の子ども殺さんなねわけだど。自分の子ども、殺そうとして、埋けんべと思って掘っど思ったれば、金の茶釜でてきて、ほいつでいろいろなもの買って、殺さねでしまったていう話も、二十四孝の一つだげんども……。
 貧乏でカヤ買う銭もないがったど。ほんでお父さんとお母さん、蚊に食われるに大変だていうので、若者が自分の体さチャン酒ていう支那の酒、蚊は酒好きだもんだから、じんつぁとばんちゃの蚊一手に引受けで、蚊帳の代役つとめだていうのも二十四孝の一つだど。どんぴんからりん、すっからりん。
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