4 猫婆
むがしむがし、江戸時代にとってもとっても猫好きなばぁちゃん居だけど。
中国から渡ってきたばっかりの時は、猫も宝物同様であって、えらい人の持ちものだったが、だんだんふえて、百姓・町人にももらってもらったんだど。それでもまだまだ
増
(
ふ
)
えで、捨て子するようになったところで、そのばんちゃ、可哀そうでなんなくて、全部育てだところが、何せ一人暮しの老人で、収入が少ない。人の落し物など失敬して、知らん顔してしまう。今でも落し物など失敬する事ば「ネコババ」するなんて言うなだけど。
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