3 阿修羅王むかしむかし、支那の国に阿修羅王という王さまいだったど。この王さまは八面六臂、毎日三六五日、朝から昼晩、戦争してないと気すまね。攻めれば必ず落ちる。戦えば必ず勝った。まず戦にかけては、この王さまぐらい強いの、いなかった。 ところが、人間ていうのは、戦争ばっかりしているの好んでいる人ばっかりでない。で、いつかは敬遠されで、嫌らわっできた。ほんでも、その王さまは暇さえあれば戦争しかける。そっちの国、こっちの国、戦争ばっかりしった。 んだから、今でも戦争の場になっど、修羅場ていう、その阿修羅王の修羅をとったんだど。どんぴんからりん、すっからりん。 |
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