12 藁しべ長者長者さまの下男になってた、仕えていたときに、「お前、家でいらねぐなったか ら、旅さ出てもええぞ」て言わっで、その時藁一本もらって出たわけだ。そうすっ ど途中さ行ったば、牛ひいた人が来て、「この牛が大変腹へってっから、ワラ一本売ってくんねが」 て言わっで、藁を売ってお金をもらったんだど。そしてまた行くうちに反物屋 と会って、「反物買ってくろ」て言わっで、そのお金で反物一反買ったわけだ。そ してずうっと行くうちにだんだん金持になって、藁一本で長者さまになった。 |
(関場) |
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