15 蛇聟
じんつぁと三人の娘いて、田、旱魃で水かけらんねくて、その蛇が人に化けて、
「この田さ水かけて呉っど、どの娘でもええ一人呉れっから」
て、じんつぁ一人口たったど。そしたら水かけて呉っじゃど。そして今度、三 人目の娘が、
「おれ嫁に行くとき、針千本呉っじぇくろ」
て言うたど。親父っあまさな。
針千本あずけらっで、その娘が、蛇にのまっじゃわけだど。そうすっど針でジョ クジョクその中つっついて殺して、自分が出てきて帰って来たど。
（伊藤みよの）
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