19 狢(むじな)むかし山さ狩になど行ったとき、夜など帰ら んねぐなって泊まったりなんかした時は、 灯 (あかし) を頼 (た) よって行ってみっど、何かかに かいるもんだ。そして灯頼よって行ったところぁ、年 寄りばさま。確かこれは何かものに相違 ない山さ一人でこうしているなんという ことはと、ばさまさ鉄砲ぶったげんど、 平気で仕事してるって。ほんじゃらば、 灯さ打ってみたら、ええがんべと思って、 灯さぶっつけたところが、ギャーッとい う。 朝げに起きてみたれば、大きな狢なも んだけど。 |
海老名ちゃう |
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