41 奥の院沼に白蛇
白髭明神の元社にはよく乞食が泊った。あるときのこと、一人の乞食が夕食のをとがして沼に行ったところ、向う岸の木の根株から一匹の白蛇が出て、こちらの方に来る。その長さ五・六尺、その乞食おそろしさに今といでいた米を投げ捨て、そこそこに堂へ帰った。それから二三日寝たといい伝えられる。むかしからこの奥の院沼には白蛇が住んでいるという噂である。
(露藤)
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