20 赤地蔵の本尊

 入生田砂川辺に安置されている地蔵尊は小児の守り本尊として、あらたかなものがあると言い伝えられている。本尊は木像であるが、よく子どもと共に水浴びしては水中で遊ぶ。こうして終日子どもと遊んで流れても信小屋堰からさらに流れて行かない。不思議の一つとされている。砂川も渕になって深い個所もあり、子どもの水浴びも危険なところであるが、まだかつて水のあやまちはないといわれている。近年までうっそうとした老杉があったが明治三十年頃伐採した。さらに最近落雷で焼失した。近年また部落の人々が集まってお年越をする。年毎ににぎやかになっている。
 この地蔵は赤いのを好むといって、堂を赤く塗っていて、呼ぶに「赤地蔵」といっている。堂宇が赤いので「赤お堂」ともいう。
(入生田)
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