75 身篭る月むかしとんとんあったずま。あるとき、お釈迦さまがその子孫製造の時期教えっだんだど。たとえば、「猫お前は春、夏」「鳥、こいつは鷹はじめ年一回」「犬、お前も秋・春」なて、すうっど教えっだれば、そこさ馬、パカパカ、パカパカて行ったけぁ、お釈迦さまさみな足で土掛けてしまったんだど。ところが烈火の如くごしゃえだお釈迦さまは、馬行って、 「お釈迦さま、いったい何時したらええがんべ」て言うたらば、 「勝手にしあがれ!」 て、ごしゃえで言うたんだど。ちょうど馬の後人間が行ったんだど。んだもんだから、今もって馬と人間は春だとか夏だとかて言わねで、いつでも子孫製造に取掛っているわけなんだけど。ドンピンカラリン、スッカラリン。 (集成「十二支由来」系) | >>烏呑爺 目次へ | |