3 お文殊さまと小僧 ― 七枚のお札 ―小僧が本山さ登って行くとき、方丈さまから、「途中で鬼などに会って、難儀があったら、この札まくように…」 て、札あずけらっで行った。 〝砂山でろ〟ていうと砂山でる。またそこのり越えて、こんど追(お)かけられっど、〝大川でろ〟て投げっど大川でる、七枚だかお札もらって、そうして、〝バラ薮でろ〟というどバラ薮でるし、〝火の山でろ〟といえば火事の山でたりして、とうとう本山まで登って行くどこだっけ…。 そして、途中でとんでもないひどいところに出会った。人を焼いて脂とりの場所さ行った。 「何だ」 というたら、人を串さ刺して、ジワジワ・ジワジワて焼いてよ、脂とりしている。 そうすっどはぁ、こんど小僧ぁ苦しくてよはぁ、大声立てたところぁ、そんどき自分が夢みて、夢だったど。 |
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