33 団子聟南の山から、嫁の実家さ聟が行ったら、団子こさって食(か)せだど。ほうしたら、ほの団子うまいど思って、御馳走なって、「これ、何つうもんだ」ていうたらば、「団子つうもんだ」て。 「ほんじゃ、おらも家さ行って、こさってもらって食うべ」 て、〈団子、団子、団子、団子〉て、語り語りいったど。忘せねように。 ほして、堀こ跳ねだど。「どっこいしょ」ど。ほしてこんど〈どっこいしょ〉になったど。 「どっこい、どっこい、どっこい」 て、家さ帰って、 「おっか、どっこい、こしゃってけろ」ていうたど。 「どっこいなて、何なもんだ」 「何ざぁ、あんまい。どっこいざぁ、うまいもんだけ。おばささ行って、どっこい御馳走になってきた」 そしたらば、何度言っても、どっこいてばりいうもんだから、なんぼ言うてもわかんねもんだて、囲炉裏のカギ、グェンとしたがら、額さコブ出たずも。 「ほに、痛っだいごど、ほに。団子のようなコブ出来た」 「ほだ、ほだ、どっこいでなくて、団子だ」 ていうたけど。とーびんと。 |
岡田さん |
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