14 つばめ

 棺台さ、先にツバメつけたもんだ。ほのツバメていうな、忌中のとき、なぜしてつけたかて言うど…。
 お釈迦さまがネハンに入るときに、いろいろ親しくしった動物たちがみなかけ寄ったげども、ツバメがあんまり化粧長くってはぁ、間に合わねがったど。ほんで、まず、
「こりゃ、すまないことをした」
「ほんでは、せめても、道案内でもすんべ」
 ていうわけで、ツバメが道案内つとめだ。はいつで、今でも棺台さ、いわゆる浄土さ行ぐには、必ずツバメが道案内をするというわけで、ツバメ作ったもんだて、よく昔の人ぁいたもんだったなぁ。
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