(4)まんじゅう和尚さま、法事さ出て行った後、常に呉れないまんじゅうを小僧が食った。そ して和尚さま来るまでに何としたらええ..かと考えていたども、考えつかねうちに、 和尚さま帰ったども、「本尊さまさ上げておいたおまんじゅう、なして聞かないで食べた」 「おれでない、本尊さま食べた」 て言うて、 「本尊さまは金仏だから…」 「ほだて、おれ食ねから本尊さまだ。ほだら食ったか食ねか叩いてみっか」 て叩いてみたば、カーンというど。 「ほう、食ねて言うど」 和尚さま、こう言うたど。 「ほんだら、火あぶりにしてみたらええ..でねえか」 て言うたど、火にあぶったども、音立てね。 「ほんでは、和尚さま、水さ入(い)っで見たらええ..でねえか」 水さ入っでみたば、金仏やいたもんだから、クッタクッタというたど。和尚さ まは小僧に負けやったど。 |
(川崎みさを) |
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