52 中田の一反田

 中田の一反田さ、なんぼ畔立てだって、立っていねんだど。それは嫁がそのおぼこおぶって、そこさ畔塗りしてろて言わっで、そしてずうっと一日(ひして)に終(お)やさんねがら、おぼこの首もげた知しゃねで畔塗りしたっていうわけよ。そしたらおぼこの首もげてないんだど。
 それからざぁ、なんぼ畔立てても立たねんだど。
(鈴木よし江)
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