34 佐兵ばなし佐兵という人がいて、とてもひょうきんな人でした。ある時、若衆の集まり場で、「吉島のある家で、ひょうの皮で屋根をふいていた」と話したところが、若衆が怒って、 「そんな話はうそだ」と言った。そして、「それが本当なら、一年分の酒をおごる」と賭をした。そして五、六人一緒にそれを見に行った。その家まで行ったところが、米俵で屋根をふいていた。佐兵は、 「やっぱり、俵の皮だろう」と言った。米は一俵・二俵と数えるので、米の俵をひょうの皮と言って、若い者をかついだのであった。 |
話者 今井 (高畠町露藤) 父 採集 今井加代子 |
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