27 まま子いじめあるところに、三人の娘がいました。母親は娘のことを、先妻の子どもなのでよく思っていないで、何かと意地悪するのでした。あるとき、父親が仕事で出かけたすきに、娘たちに仕事をいいつけました。一人の娘には風呂に水を入れるように言いました。次の娘には木を切るようにいいました。それぞれ、ざるで水をすくい、大きな丸太棒をヘラで切ってくるようにいいました。 残った娘には風呂を焚くように言いました。それでも娘たちはやっとのことで風呂に水を入れ、それに火をつけ木を切りました。母親は風呂を煮立て、その上に丸太棒を渡しました。そしてその上を一人ずつ渡らせようとしました。娘たちは次々に煮立つ湯の中へ落ちました。 しばらくして父が帰ってきました。父は娘のいないのを不思議がりました。ふと風呂をみると、娘たちが湯の中で死んでいました。 |
話者 (高畠町露藤) 採集 今井加代子 |
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