37 和尚と小僧和尚さんと小僧いだっけど。筋子買って瓶さ入っでで、 「ほれ、小僧、お前だ、この瓶あけでなんねぇぞ。毒入ったんだはげ」 て行ったなて。 ほして、小僧、和尚さまの大事なものぶっくして(こわして)、こいつ食うど毒 だはげ、死ぬはげて、ぶっくしたの申訳ないて、開けてなんねて言(や)っじゃ瓶あけ て、和尚さま出はって行った後に、はいつ、食ったべちゃね。死ぬべと思って、 はいつ常に筋子買って、わればり食って、こいづグビ漬けだとかけて、小僧さ食 せねがったのだど、んだはげて食だくて食だくて、食ったんだべちゃね。 ほして和尚帰って来たれば、 「和尚さま、大切な奴、ぶっくしたはげて、こいつ毒だて、こいつ食うど死ぬと いうはげ、死ぬべと思って食ったげんど、死なね」 ていうたど。小僧賢こがったんだべ。 |
(砂子関・工藤かなえ) |
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