1 オタタカ鳥
兄が目(まなぐ)見えなくなって、それで弟が養って、毎日毎日、芋掘って食せっだ。
ところが、オジの方がアッコばり食べて、兄は中のええどこばり食べらせだげ
んど、それでも、ほういううまい奴ばり自分が食ってると思って、兄の方が、
「おれちゃ、こだな食せでで、まだうまいもの、弟が食べてるんだべ」
ほして弟ば殺すんだな。ほんで鳥にさっでしまった兄は、
弟くやし 弟くやし
て、鳴くんだって。
(砂子関・工藤馨)
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