90 南の山の馬鹿聟・団子聟孫さんでもあったべ、泊りに行ったば、大したうまいがったど。そして団子、家さ帰って拵ってもらって食うべと思って帰ってきたら忘せっからてな、「ダンゴ、ダンゴ」て語り語り来たら、堀あったごんだど。それ、「どっこいしょ」と、のり越えたわけだ。そうすっど、「どっこいしょ、どっこいしょ」て言うてきて、かぁちゃんどこさ来て、「かぁちゃん、里さ行ったら、うまいもの拵ってもらって食ってきた」「なじょなもんだ」て言うたらば、「どっこいしょ拵ってもらって食ったから、拵って呉ろ」て。かぁちゃんが分んねがったど。「何なもんだ、どっこいしょって」。そしたら、「粉をまるめて、そしてゆでて、黄粉さ転ばして、御馳走なってきた」「そんじゃ、ダンゴだごで」て、かぁちゃんに言わっだど。 |
(男鹿てつの) |
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