狐のはなし
ネコゴ(地名)の一郎サがずうっと法事に行っての帰りだったか、御祝儀さ行っ
ての帰りだべが、お分けの苞コ背負って、いっぱい機嫌で来たところが、焼場の
とこずうっと来たば、ええ女出て来て、待遇して酒呑ませらっで、一風呂浴びろ
なて言わっで、そのお分け置いて、そこの風呂さ入って、
「いや、ええオカンだ」
なて。覚えて見たらば溜桶だったなていう話だったど。
(平井とよ)
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