2 オタタカチョウ

 兄貴さ芋のいいどこばり食せで、自分が親芋のうまくないどこばり食って、何
でもそういう風にしったど。そしていつだか、
「自分に、ごだいうまいもの食せるんだら、弟はもっとうまいもの食ってんべ」
 て、弟の腹切ってみたば、そのうまくない芋ばりだったど。そして鳥になって、
オタタカチョウになって、八千八声鳴かねど、餌(もの)食んねど。
(佐藤七右衛門)
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