7 「新巻」の由来

 むかしとんとんあったずま。
 今でも「新巻」ていうもの、正月あたり、お歳暮になんか、あるいは御年始なんか、贈りものする。
 かいつはどういうわけだかていうど、いわゆる「鮭」ていう魚は、川さきて子()す。そしてその生れた子は、またそこにのぼってくる。変らぬ交際をお願いしますというわけで、その鮭が海さ行って、また次の年、毎年毎年、いつも同じ川に、相も変らず卵なす。そういうどっから、
「相も変りませず、御交際をお願いします」
 ということで、鮭のよ...を贈んのだけど。どんぴんからりん、すっからりん。
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