6 二十四孝

 八十才になった年寄りば、山さ捨てらんなねぐなったげんど、それよりも自分の子ども代りにやんべて、三つになるおぼこを、山の松の木の下さ埋めて来いて言わっで、八十才になるおばんちゃさ乳のませんのだけな。
 そして三つになるおぼこを埋めっどて掘ってみたれば、金の茶釜出はったて。んだから親孝行して、子ども埋めて親ば大切にすんべて。「神を拝めば、親拝め」て言うのだど。
(安部はる)
>>カマイタチ 目次へ