５ 猿蟹合戦猿が柿の種子、蟹がヤキミシ拾って、そしてその猿に取っ換えろって言わっで、 こんど蟹が種子を蒔いだずだな。そして水撒 (ま) いて、早く芽を出せ ならざら切るぞ ならざら切るぞ て言うて、そして大きくなって、実 (な) ったどこさ猿来て、なったもんだし、蟹は 登らんねもんだから、自分ばり登ってうんともいだ上に、蟹さぶっつけて痛くし たど。 蟹が泣いっだとこさ、キジなど来て、猿がせめらっじゃので、猿が蟹の家さ仕 返しに行ったど。そしたら蜂も来たし、いっぱい助太刀に来たど。栗が火所 (ほど) さ隠っ で、猿が寒い寒いて火所さ来たとき、猿さはねたど。そして水甕さ行ぐど、蜂に 刺さっじゃがら、味噌桶さ行って味噌つけた。そして流しで洗ったれば蟹にはさ まっだど。そして逃げて行くとき、ビタ糞あって、天井に臼いて、滑ったときに、 つぶさっだど。んだからそがえに悪いごとさんねもんだ。とーびんのと。 |
| （新沼・土屋もと） |
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