2 テッデッポポ

 テデッポッポじゃ、よっぽどソッポタカリな子どもだったど。そんで母親と二 人で、そのテデッポッポざぁ、ソッポタカリなもんだから、
「おれ死んだとき、山さ埋けてけろ」ていうど、川さ埋ける。「ほんじゃ川さ埋け  て来い」ていうど、山さ埋けると、こう言うもんだけど。そしていよいよもって 母親死んだとき、
「川さ埋けでこい」
ていう遺言だけど。母親の遺言だからって、そんどきばり聞いて川どさ埋けだ ど。そうすっど大水出て、流っで行ったど。そんで、
 デデッポッポ
 カカ恋し
て泣くんだど。
(新沼・土屋ひろえ)
>>飯豊町昔話集 目次へ