8 逆ま物語(二)ソーレ物語、語り候。語ればもっての物語。一段畑に瓜作り、二段畑に花咲かせ、三段畑に大瓜ゴロゴロゴロッとなったの物語。昨夜(ゆんべ)生れた裸半段次郎は捥ぎもきふところに捥ぎ、袂に捥いで、座頭に見つけられ、足なしに追われ、手なしに捕められ、やりからまんど突き出されたんの物語。 ところで裏の垣柴をむぐろうとした時に、蚯蚓のような棘をぶんぬぐどから足のつり筋にメロメロメッツリと刺したんの物語。 臼で掘っても取れない、手杵(てっけぎ)で掘っても取れない、だおの黒羽根、鴉の白羽根でとったれば、とうどう除れだんの物語。 |
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