16 ひぎづくし
ソーレ物語、語り候。語ればもっての物語。お江戸吉原の仲の町で、芸者衆は三味をひく、在郷の娘衆は畑で豆ひき、大根・蕪菁をひく。助平は袖をひき、今の若い衆は渇れて色情(いろ)をひく。大工は墨をひき、木挽どんは板をひく。馬喰は馬をひき、ねずみは餅をひき、猫は神座でチャカンと魚ひいたんの物語。
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