11 松蔵婆々物語

 ソーレ物語、語り候。語ればもっての物語。音にきこえし松蔵の婆々ちゃ殿は、お振袖着せたんの物語。
 五巾よもじで前垂七巾、前巾五尺の帯をしめ、俎板の櫛をささせて、杓子の両差し、擂粉木のこがえだんの物語。
 臍はまた高きさんで、躯は小田原さん、お褌は越中さん、越中さんのたとえドンドンヤッコラセど、たとべさんだの物語。

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