ばばさの 炉辺むがし(一)

   婆さま囲炉裏端(ゆろりばた)で 火の番しながら
   麻桶(おぼげ)かがえて麻糸を紡む
   その傍で 童たちがむがしこをせがむ
   するど 火箸 灰ならしば小道具にして
   ドンペカランコは なんぼでも尽きない
   もし、ほごさ孫嫁でも一緒するよだど
   きっとの事(ごん)で「お婆さんの智恵」を
   伝えでおぐべ と、いぎなて(いぎり立って)
   語りはいっそう張りが出たもんだろ

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